ホーンを改造していると気になるのが車検ですね。
このまま通るなら純正に戻すことなく通したいところですが、当然ながら保安基準に適合していない場合は車検を通すことは不可能となります。
とはいえ、中にはヤンキーホーンのまま車検を通したという口コミもあるので、改めて保安基準の確認をしておくと良いでしょう。
ここでは、アリーナホーンやヤンキーホーンの保安基準をもとに、車検に通る基準について掘り下げて見ていこうと思います。
自分の車のホーンは車検に通るのか?と気になる方は是非参考にしてみてくださいね。
アリーナホーンに交換したら車検に通らないのか?
アリーナホーンなど社外品の電子ホーンがカー用品店などで販売されていますが、ホーンの保安基準に適合する音への設定や取り付け方法がなされていれば、基本的には車検に通すことができます。
つまり、アリーナホーンに替えたら必ずしも車検に通らないという訳ではなく、あくまでも保安基準を満たすかどうかが問われているというわけです。
アリーナホーンは、切り替えスイッチによって「パッ」というエコー音(余韻)のないユーロサウンドという音色と、「パーン」というエコー音(余韻)がある音色に切り替えることができる構造になっています。
このパーンという音色は「音の大きさ及び音量が一定なものであること」という道路運送車両の保安基準第43条の第2項・第3項の告示に適合しない音であるため、こちらの音に設定してあると車検には通せませんし、その状態で公道を走ることも違反となります。
アリーナホーンの注意書きにも「公道ではユーロサウンド(余韻なし)でご使用ください」と記載されています。
また、切り替えスイッチを使ってアリーナホーンの音色を変更できるようにしてある場合も、スイッチを車内に引き込んで容易に操作できる場合は保安基準不適合となり車検に通りません。
切り替えスイッチを車内まで引き込まずにボンネット内でしか操作できないようにしている場合も、スイッチ自体は車検に影響ないですが、保安基準に適合しない音色に容易に変更できる状態であることから車検に通らないと判断されることが多いです。
車検の依頼場所によってアリーナホーンを通せる可能性は変わる?
これまで述べてきたように、違法な音色にも設定できるアリーナホーンの性質から、ディーラーや整備工場なとでは検査員の判断によっては「車検時に取り外しをしなければ車検に通すことができない」と言われる場合が多いです。
これは、指定工場や認定工場という、陸運局から車検の整備や検査の業務を行うことを認められた資格が不正整備をした場合には取り消されてしまうことから、グレーゾーンの整備はなるべく避けたいと考えるためと言われています。
資格の取り消しとなれば仕事ができなくうえ信用までなくなるわけですから、企業としては当然の判断と言えるでしょう。
ディーラーはもちろんのこと、大手であればあるほど厳格に(より安全に)判断される傾向にあるのはこうした理由があるためです。
ヤンキーホーンに交換していても車検に通るのか?
結論から書くと、ホーンをヤンキーホーンと呼ばれるエアーホーンに交換している場合は、多くの場合は車検に通すことができません。
ホーンの交換自体が理由ではなく、基本的にはヤンキーホーンが保安基準を満たしていないことが原因です。
ただ、口コミを見ると、ヤンキーホーンでも車検に通ったという情報もありますので、一定の基準をクリアしていれば車検に通る場合もあるようです。
陸事持ち込みでもヤンキーホーンで車検OK🙆♂️なのね😅😅😅
— てっちゃん號 (@t1451234) April 19, 2021
これで車検1発通過でした(笑)
ヤンキーホーンもそのままww
良かった良かった(´ω`) pic.twitter.com/K8ej9SlLeR— わたしです(自由) (@waros8008) March 5, 2018
20才の誕生日に旦那が勝手に買ってきたセカンドカー、ノンターボ
リフレクター加工したやつ入れたり
バイザー塗装したり
スパッタゴールドとヤンキーホーンで車検通った(笑)#車歴紹介#ワゴンRスティングレイmh22s #20才ー22才 pic.twitter.com/fWUQE0W4fl— やちゃーーーん@車垢 (@yaccccch) June 13, 2019
ホーンの保安基準は、道路運送車両の保安基準第43条の第2項・第3項の告示で「ホーン音の大きさが前方7メートルの位置で112db以下87db以上であること」、「警音器の音は連続するものであり、かつ音の大きさ及び音量が一定なものであること」と定められています。
また、音が断続したり音量や音色が自動的に変化するものや、運転席から音量や音色を変化させることが容易にできるものは、保安基準に適合しないと定められています。
これらの保安基準に完全に適合する必要があるのですが、エアーホーンで「パァーン」というエア抜け音の余韻がある音色の場合は、音量や音色の変化として判断されて保安基準不適合となります。
大型トラックなどでエアーホーンを純正採用している車種もありますが、その場合は音量や音色などが上記の保安基準に適合するものになっているので車検も影響ないようです。
ですので、社外品として販売されているエアーホーンを乗用車に装着する場合も、上記のように音量や音色などが保安基準に適合するように設定して、さらに取り付けについてもすべての道路運送車両の保安基準に抵触しないようにしっかりと取り付けする必要があります。
ただここまでやっても、アリーナホーンの時と同様にディーラーなどではエアホーンがついている場合には車検時に取り外しをお願いされることが多いのが実情です。
また、エアーホーンの音色を「パンッ」という音色に設定してあっても、検査員の判断によっては余韻があると判断される場合もあるでしょう。
ですので、ヤンキーホーンと呼ばれるエアーホーンに交換している場合は、車検に通すことができない可能性がとても高いと考えるのが現実的と言えるでしょう。
ちなみに、同じくヤンキーホーンと呼ばれることがある「メロディホーン」は、ホーンの音がメロディを奏でる(音色が変化する)ものなので、問答無用で車検に通りません。
ホーンの切り替えスイッチがあると車検には通らない?
ホーンの切り替えスイッチがある場合は、たいていの場合は車検に通らないか車検を通す際に支障があると言えます。
ホーンの切り替えスイッチを取り付けるというのは、アリーナホーンのように2種類以上の音色を出すことができるホーンが取り付けられている場合や、2種類以上のホーンを車に取り付けている場合であるのがほとんどです。
どちらの場合でも、ホーンの切り替えスイッチを使うことによって音色が変わるわけですから、スイッチを車内に引き込んで容易に操作できる場合は保安基準不適合となり車検には通りません。
切り替えスイッチをボンネット内に設置している場合は、切り替えるホーンの音色が両方とも保安基準に適合する音色であれば問題ないと判断される可能性もありますが、多くの場合はアリーナホーンなどのように一方が保安基準に適合しない音の場合にスイッチを取り付けることが多いでしょうから、その場合は音によって保安基準不適合と判断されることになるはずです。
ホーンの交換工賃はどれくらい必要?
車検前に純正ホーンに交換、もしくは車検時に指摘されて交換する場合、交換工賃はどれくらいかかるでしょうか。
依頼店舗によって工賃は変わってきますが、オートバックスでは4,400円(税込み)程度で行っているので目安として参考にしてみてください。
オートバックスに車検を依頼して、ホーンを交換しないと車検を通せないと言われたら4,400円増額するという感じで、ダメ元で現状のホーンは交換せずに出すのが効率的と言えるでしょう。