車の足回りやマフラーから聞こえてきたり、アクセルを踏むと「カラカラ」と異音がするのはどういった原因が考えられるでしょうか。
カラカラ音はエンジンやマフラー、足回りと発生原因が多いので、どこから聞こえるのか注意を払って探ることから原因の特定を始めましょう。
ここでは、そんな気になる車からのカラカラ音の原因と、気になる修理費用についてまとめていますので、状況別に参考にしていただけたらと思います。
加速時・アクセルを踏むとエンジンからカラカラとする異音の原因は?
アクセルを踏んで加速するときにエンジンからカラカラという音が聞こえることがありますが、その場合はノッキングが発生している可能性が考えられます。
ノッキングとは、エンジン内部の燃焼室で燃料が異常燃焼している状態のことで、何らかの原因で適切な燃焼タイミング以外で着火してしまっていることを言います。
ノッキングが起きると、音や振動が発生するだけでなくエンジン内部の異常発熱や部品の破損などにつながるため、最近の車は各種の電子制御装置によってできるだけノッキングが起きないように制御されています。
しかし、坂道走行などの高負荷時や速度に合わない低いエンジン回転数での走行時にアクセルを踏むとノッキングが起きやすくなります。
また、走行距離が多い車などエンジン内部の燃焼室にカーボンが堆積している場合もノッキングが起きやすくなります。
高負荷時や低回転時以外にもノッキングが頻繁に発生する場合はエンジンの不具合が考えられますので、ディーラーなどで点検してもらうことをおすすめします。
マフラーや足回りからカラカラという音が聞こえる場合の原因は?
マフラーからカラカラという音が聞こえる場合は、エンジンや走行中の振動によって遮熱板が震えていたり、小石など異物が遮熱版に挟まって音が鳴っていることが考えられます。
また、マフラー内部の部品が劣化してはがれることで内部で異物となり音が発生している場合もあります。
遮熱板から音がなっている場合は比較的簡単に修理ができる場合が多いですが、マフラー内部の劣化の場合は基本的にはマフラーの交換が必要となります。
足回りからカラカラという音がする場合は、タイヤやブレーキ、サスペンションやアーム類など音の発生原因となりそうな部分が多いため、実際に症状を確認してみないと原因を特定することは難しいと言えるでしょう。
ミッション(ATやCVTなど)からカラカラという音が聞こえる場合の原因は?
ATやCVTなどミッションからカラカラやガラガラという音が聞こえる場合は、ミッション内部にあるベアリングなどの部品に劣化や不具合が出ている可能性があります。
ただ、比較的年式の新しい車であればミッション内部に不具合が発生するような例は少ないようで、走行中にカラカラ音が聞こえる場合は先に紹介したエンジンのノッキングによる音など他の部分が原因であることのほうが多いようです。
それでもミッション内部に不具合がでると高い修理費用がかかることになりますので、ATFやミッションオイルを適切な時期に交換するなどのメンテナンスを怠らないようにしておきましょう。
ちなみに、マニュアルミッション車でクラッチペダルを踏んだ時にカラカラやシャーという音がする場合には、クラッチレリーズベアリングの劣化が考えられます。ただしスポーツカーなどで強化クラッチや軽量フライホイールが装着されている場合には通常の状態でカラカラやガラガラという音が鳴るという例もあります。
車からカラカラ音が聞こえる場合の修理費用は?
車から異音が発生する際の修理費用は、その発生箇所や原因などによって修理内容が大きく異なりますので、聞こえてくる音だけで判断することは難しいです。
例えば、マフラーの遮熱板などを固定し直すだけの修理であれば数百円から数千円程度の費用ですみますが、マフラー交換となれば車種によっては10万円超えの費用がかかる場合もあります。
エンジンのノッキングが原因であれば、高負荷時に必要以上にアクセルを踏まないようにすることでノッキングの発生をある程度抑えることもでき、その場合は費用は掛かりません。
しかしエンジン内部にカーボンが堆積してノッキングが発生している場合は、燃料添加剤でカーボン除去できるようであれば数千円で済みますが、エンジンをオーバーホールしてカーボン除去作業をする場合は車種によっては10万円以上の出費となります。
また、先ほども紹介したようにミッションからの音の発生かと思ったら実はエンジンのノッキング音だったというように、聞こえてくる音だけで原因や修理費用を判断することはとても難しいと言えます。
大きな音が発生しているなど気になる場合にはディーラーなどで相談をして見積りを出してもらうことをおすすめします。